好きな女の子が処女かと思ったら猩々だった話

ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫)

ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫)

すごくキツイ作品です、ミステリ風に書いていますがオチがバレバレである意味で読者の予想を裏切りません。しかし、それにしたってキツイ作品です、俺はこの本を読んで三日位考え込みました、こんなに本を読んで考えたのは「砂糖菓子の弾丸」以来です、まあ砂糖菓子とは全く違った作品なんですけど、この主人公の短い期間でしたがアノ苦難を思い出すと今でも具合が悪くなってきます。作品内ではネタばらしと言うか、フォローと言うか、言い訳が散々なされていて、青臭くほろ苦い青春モノという形に収まっていますが、それでも彼女や兄貴の良くない所を言えばソレこそ切がなく言い続けられます。でも最近これはエロシーンさえも面白いテキストを書くエロゲのシナリオライターが、エロの表現に関して厳しいとされる一迅社文庫で書いた、未完成の何かだったのかなあ?と思うようになりました、結局セックスとソレに続く出来事の問題なのに主人公がセックスを知らないまま終わるのはやっぱ無理があったのですかね。
昔、高校の部活の打ち上げで、そのころ好きだった娘が酔った勢いで私まだ処女ですからとみんなの前で言い放った事がありました、俺は何か嬉しくなって酔っ払ってしまい、結局部室で同じく酔っ払ってしまった何人かと雑魚寝していました、深夜、ふと目が覚めたら隣の小部屋で寝ていた筈の彼女が、俺の隣ですっかり寝入っている親友の髪を愛おしそうにすいていました。そんな俺のトラウマ?を思い出しました。